雑草や外来植物に本気で向き合うなら、これは避けて通れない。
全国のフィールドワーカー、植生調査ガチ勢、農業関係者にとって「頼れる相棒」として語り継がれる一冊。
今回は、帰化植物に特化した究極の植物図鑑、
全国農村教育協会の名著『日本帰化植物写真図鑑 —Plant Invader 600種—』(全2巻)をガチでレビューしていきます。
まずこの本、なにがすごい?
- 第1巻(2001年初版)、第2巻を合わせて掲載種は1100種超!
- 全ページオールカラー、現地撮影の生きた植物写真を豊富に掲載
- 全国に自生する“帰化植物”の実態に迫る超実用型の植物図鑑
しかもただの図鑑じゃない。
この本には、現場での草の見え方、葉の並び方、花期や実のつき方など、**「草を識別するために必要な情報」**が過不足なく詰まっています。

実体験から語るこの本の実力:オオフサモと出会った日
高校時代、僕は学校の池でひとつの謎の水草に出会いました。
ネットで調べても出てこない。通常の雑草図鑑でも手がかりなし。
「これ、いったい何者なんや……?」
そんなとき、ふと手に取ったのがこの図鑑。
そしてその中に、ちゃんと載ってたんです。「オオフサモ」──特定外来生物。
他にも、「ハイクサネム」など、ネットや一般図鑑では見つけにくい珍しい帰化植物も掲載されていて、
**「この本、マジで現場主義やん…!」**と鳥肌が立ちました。
他の図鑑と何が違うの?
帰化植物や雑草について扱う本は他にもありますが、
この『日本帰化植物写真図鑑』は、“生きた植物”に徹底的に特化している点で圧倒的です。
他図鑑との比較ポイント:
比較項目 | 一般的な植物図鑑 | 日本帰化植物写真図鑑 |
---|---|---|
写真の量 | 少なめ、解像度低めも多い | 豊富&高精度の現地撮影写真 |
掲載範囲 | 在来種中心+一部外来種 | 帰化植物 専門で1100種超 |
特徴説明 | 簡易な記述が多い | 葉・茎・花・実・根など詳細 |
対象読者 | 初心者〜一般向け | フィールドワーカー・研究者 |
コラム・実験 | あまりない | 実地調査レポートが面白い! |
とくに**「実際に生えている様子を再現する写真+解説」**の丁寧さが段違い。
単なる識別だけでなく、「その植物がどんなふうに環境を侵略するか」まで感じ取れる構成です。
読み物としてもアツい:ヒルガオ実験コラムがガチ
第1巻の中でも特に印象的だったのが、ヒルガオの繁殖力を調べた実験コラム。
ヒトカブのヒルガオが、5m以上の範囲に地下茎を広げて増殖する様子を写真付きで紹介。
「草1株でこんなに畑を乗っ取るのか!?」と震えました。
こういう“読み物として面白い科学記事”が挟まれているのも、この図鑑の大きな魅力です。
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「草好き」の行動が変わる図鑑
この図鑑を持ってから、僕は変わりました。
それまでただの景色だった道路沿いや空き地が、フィールド調査地に見えるようになった。
「あの黄色い花、あれもしかして…」「葉っぱの形、アレに似てる…」と、毎日が探索モード。
なかなか共感は得にくいけど、
帰化植物という切り口から見る“草の世界”の広さと深さは、本気でハマる人ほど面白いと感じるはずです。
こんな人におすすめ!
- 雑草図鑑で「この草載ってない!」と何度も思った人
- 雑草調査・帰化植物の研究や観察をしている人
- 農業や環境管理の現場で、帰化・外来植物の識別が必要な人
- 雑草.ドットコム読者で、草の名前を“調べ尽くしたい”人
まとめ:帰化植物を愛し、見極め、戦うための必携図鑑
- 600種 × 2冊=1100種を帰化植物だけで網羅
- 全ページ写真つき+詳細な特徴解説つきで現場で使える
- コラムや実験記事もおもしろくて知的好奇心が湧く
- コンパクトで実は持ち運びやすい(分厚いけど小型)
「見たことあるけど名前がわからない」
「駆除したいけど、まず調べないと」
——そんなあなたの1冊目として、この図鑑は最強です。
最後にひと言
帰化植物に本気で向き合うなら、買って損なし。
むしろこれを持ってないと損してるレベル。
あなたの“草ライフ”を次のステージへ引き上げてくれる、まさに草オタの相棒です。
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