はじめに:農業に向いてる人って、どんな人?
こんにちは。私は今、福井で農業を学んでいる大学生です。
学部のカリキュラムの中で、これまでたくさんの農家の方にお話を聞く機会がありました。
そしてふと、「農業をやっている人って、どこか似た雰囲気があるな」と感じるようになりました。
農業って、誰でもできるもの?
それとも、向き・不向きがあるもの?
この記事では、「農業に向いてる人ってどんな人?」というテーマについて、農業を学ぶ学生の視点から、自分なりに考えてみたことをまとめました。
これから農業に興味を持ち始めた方、就農や転職を考えている方の参考になれば嬉しいです。
農業は「誰でもできるけど、向き不向きはある」仕事
まず最初にお伝えしたいのは、農業は特別な人だけができる仕事ではないということです。
実際、私が出会ってきた農家さんの中には、元サラリーマン、主婦、ITエンジニアなど、本当にさまざまな経歴の方がいました。
でも一方で、「この人は農業が自分に合っているんだろうな」と感じる方には、共通する特徴がありました。
次の章からは、そうした“農業に向いている人の5つの特徴”について、ひとつずつ詳しく紹介していきます。
農業に向いてる人の5つの特徴
1. コツコツ作業が好きな人
農業は地道な作業の積み重ねです。
種をまいて、水やりをして、草を抜いて、日々の管理をコツコツと続けることが大切です。
目に見える成果が出るまでに時間がかかることも多く、派手さよりも、日常のルーティンを丁寧にこなせる人に向いています。
ある農家さんは「畑の前に立つ時間が一番大事」と話していました。
何もしていないようで、作物の様子を“見続ける力”が、収穫に差を生むのだそうです。
2. 自然が好き・季節の変化に敏感な人
農業はまさに自然との対話です。
天気、気温、湿度、風、虫の動き…。日々変わる自然のサインを読み取る力が求められます。
農家さんの中には、天気予報よりも空を見て判断する人もいました。
自然を「面倒くさい」と感じるのではなく、楽しめる人は、農業との相性がとても良いです。
3. 自分で考えて工夫するのが好きな人
農業はマニュアル通りにはいきません。
同じ品種でも、土や気候、水のタイミングで成長が変わるため、常に「どうすればよく育つか」を考え続ける仕事です。
たとえば、「マルチの張り方をちょっと変えてみた」「肥料の種類を変えたら甘くなった」といった、小さな工夫が結果に直結するのも面白いところです。
4. 人と話すのが好きな人(意外と重要)
「農業は一人で黙々と作業するイメージ」と思われがちですが、実は人とのコミュニケーションがとても大事です。
たとえば:
- 地域の人と一緒に水路を管理
- 直売所やマルシェでお客さんとやりとり
- SNSでファンとの関係を築く
農業を“仕事”として成り立たせるには、人とつながる力が欠かせません。
5. やりがいや達成感を自分で見つけられる人
農業は正直、すぐに結果が出る仕事ではありません。
台風で一発全滅、病気で全滅…ということもあります。
それでも、「この作物が無事育っただけでも嬉しい」「お客さんが“美味しい”って言ってくれた」といった、小さな達成感を感じられる人は、農業を長く続けられる傾向があります。
向いていないかも…?と思っても、安心してください。
上記の特徴を見て、「あれ、自分は当てはまらないかも…」と不安になった方もいるかもしれません。
でも大丈夫。
農業のスタイルも多様化してきており、自分に合った関わり方を見つけることができる時代になっています。
たとえば:
- コツコツ作業が苦手 → 自動化やスマート農業でカバー
- 人との交流が得意 → 観光農園や直販に活かせる
- 経営が苦手 → 農業法人でチームの一員として働く
つまり、農業の仕事はひとつじゃないということです。
よくある質問(FAQ)
Q. 都会育ちでも農業に向いていますか?
→ 向いています!むしろ「都会とのギャップを楽しめる人」は、農業に馴染みやすい傾向があります。新しい視点が地域に活かされることも多いです。
Q. 農業って一人じゃできませんか?
→ 一人でもできますが、地域との協力や家族との連携があると続けやすいです。最近は「シェア農園」や「複業農業」なども増えています。
Q. 自信がないのですが、向いているか試す方法はありますか?
→ まずは農業体験やアルバイトから始めてみましょう。私自身も、いちご農園でのバイト経験から“農業のリアル”を知ることができました。
まとめ:農業に向いているのは、「完璧な人」じゃなくて「楽しめる人」
農業に向いているかどうかは、特別な能力の有無よりも、農業をどう感じられるか、楽しめるかにかかっていると思います。
「大変そうだけど、ちょっとやってみたい」
「土いじりって、なんだか落ち着く」
「誰かの食卓につながる仕事がしたい」
そんな想いがあるなら、きっとあなたにも農業は向いているはずです。
興味を持った今が、きっと始めどき。
まずは小さな一歩から、農業の世界に触れてみてください。
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