【体験記】大学生が本気で農業に挑戦してみた!3月〜8月の振り返りと気づき

日常

こんにちは。福井県で農業と雑草について学んでいる大学生、草男です。
今回は少し長めに、今年3月から8月までの農業体験を振り返る記事を書いてみます。

これまでは家庭菜園くらいの規模でしか野菜を作ったことがなかったんですが、今年はサークルや仲間と一緒に一気に2反(約2,000㎡)ほどの農地とハウスを管理することになりました。
お盆を過ぎた今、大学生が実際に「農業を本気でやってみる」とどうなるのか、正直な感想を書きたいと思います。


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■ 大阪生まれの都会っ子から農業へ

私は大阪市で生まれ育ちました。近所に畑なんてほとんどなく、たこ焼き屋やショッピングモールが立ち並ぶ、典型的な「都会っ子」。
でも小学生の頃から雑草や農業に惹かれていて、卒業式の発表では「将来は農家になりたい」と話したくらいです。

中学ではラグビー部で毎日練習。食べ盛りだったので一日4〜5食は普通、まさに「食べて動いて寝る」の健康生活でした。
でも休日は図書館で植物の本を読み漁るなど、興味の矛先はずっと農業や自然にありました。

高校では生物部に所属。畑を自由に使わせてもらい、田んぼを作ったり水耕栽培に初挑戦したり。生物部の活動は本当に刺激的で、ここで「農業を仕事にしたい」という気持ちがより強くなりました。

その後、進学を考える中で「雑草学を学びたい」と強く思い、宇都宮大学や静岡大学や福井県立大学などを検討。最終的に福井の大学に進学し、今こうして農業と雑草をテーマに学んでいます。


■ 2025年、農業を本気で始めてみた

今年の春からサークル活動で畑とハウスを本格的に使い始めました。
家庭菜園から一気に2反という規模に広がったことで、正直「全然思い描いた通りにいかへん」というのが最初の感想です。

計画通りに作物が育たない。
販売までの流れも後手に回ってしまう。
頭の中で作った設計図は、実際の農業の現場では簡単に崩れてしまうことを体感しました。


■ 作物ごとの挑戦と失敗

ジャガイモ

病気の発生で収量が大きく落ちました。さらに水田跡の硬い土壌が影響し、品質も悪化。**「土づくりが基本」**という当たり前のことを痛感。

ニンジン

真っ直ぐ伸びず、割れや腐敗が多発。形の悪さから出荷できないものが大半で、「土壌条件が作物の出来を決める」ことを学びました。

水耕メロン・トマト

一番挑戦的だったのがハウスでの水耕栽培。
けれど結果は失敗続き。理由は「環境の厳しさ」と「経験不足」。
特に夏場の猛暑で病気が出やすくなり、管理が追いつかなくなりました。

ただ、水耕栽培をしてみて感じたのは「初心者だからできない」ではなく、**「細かい管理や知識が必要で、自然任せでは難しい」**ということ。
水質や温度管理など、土壌栽培では意識しなかった要素が一気に目の前に現れました。放任栽培では葉が茂りすぎ、うまく育たなかったことも大きな反省点です。


■ 「販売」で突きつけられた現実

栽培に必死になりすぎて、販売先を確保する準備が遅れてしまいました。
直売所や学内販売を使えたのは最近になってから。

ここで強く感じたのは、「作ってから売る」ではなく「売る場所を決めてから作る」必要があるということ。

直売所やJAのありがたさも身にしみました。手数料は取られるけれど、置いておけば販売・接客・入金までしてくれる。これほど効率的な販路はなかなかありません。


■ 大学生が農業をやる価値

福井は農業県ですが、高齢化と担い手不足は深刻。
そんな中で「大学生が農業に取り組んでいる」ことは地域の人に驚かれ、応援していただくことも多くありました。

農業は単に「野菜を作る」だけではなく、マーケティングやデザイン、販売戦略まで含めた総合産業だと感じます。
半年やってみただけでも「農業は頭脳戦」というのがよく分かりました。


■ 半年間で得た学び

  1. 土づくりが命
    根菜類は土が悪いと全く商品にならない。
  2. 環境管理の重要性
    水や温度、光。すべてが作物に直結する。
  3. 販路を先に決めること
    作物を売る相手を考えてから栽培を始める。
  4. 農業は「6次産業的」な視点が必須
    生産・加工・販売、すべてを頭に入れて動くことが必要。

■ まとめ

3月から8月まで農業を本気でやってみて、うまくいかないことの方が圧倒的に多かったです。
でも、だからこそ学びも大きかった。

「土の大切さ」「販売の難しさ」「環境管理の奥深さ」。
どれも失敗して初めて分かったことばかりでした。

農業は決して簡単じゃないけど、挑戦する価値がある。
これから農業を目指す人、農業に興味がある人にとって、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

一緒に未来の農業を盛り上げていきましょう!


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